コア.NET Frameworkのオープン ソース、Linux/OS X向けの.NETコア ディストリビューション、無料のVisual Studio Communityエディションの発表

今週、ニューヨークでConnect(); 開発者イベント (英語 / 日本語 / 日本語) を開催しています。このイベントは無料でオンライン ストリーミングされており、Visual Studio 2015と.NET 5で提供されるいくつかの素晴らしい新機能を扱っています。こちらで (英語 / 日本語 / 日本語)、ライブ、またはオンデマンドでイベントを視聴できます。

今、いくつかの大きな発表をした、このイベントの最初の基調講演を終えました:

.NETコア ランタイムとライブラリのオープン ソース化の発表

過去数年にわたって、ますます多くのオープン ソース テクノロジを.NET、Visual Studio、Azureの機能に統合してきました。また、より多くの我々のコードやテクノロジをオープン ソースにし始めています。

今年、Build 2014カンファレンスで、.NET Foundation (英語 / 日本語) の設立を発表しました。これは、.NET向けのオープン ソース テクノロジの開発と協力を促進するために設計された、独立組織です。我々は、この組織の基で、ASP.NET、EF、Web API、NuGet、C#/VBコンパイラー「Roslyn」をオープン ソースにしました。

オープン ソースの発表をして以来、これらのテクノロジの活力や革新を見ることができて、嬉しく思います。我々は、各テクノロジに取り組む専用のMicrosoftチームを持ち続けています (いくつかのチームには、かつてないほど多くの開発者がいます)。オープン ソースのプロセスによって、チームはコミュニティの他の開発者とさらに協力できるようになり、前述のすべてのプロジェクトはMicrosoft外部の開発者からのコード寄贈を受け入れるようになりました。この組み合わせによって、さらに豊かなアイデアの流れと、より良い製品が可能になります。

.NETコア ランタイムとライブラリのオープン ソース化

本日、我々がさらに先へ行き、.NETコア ランタイムをオープン ソースにすることを発表できて、興奮しています。これには、CLR、Just-In-Time (JIT) コンパイラー、ガベージ コレクター (GC)、コア.NET基本クラス ライブラリを含む、.NETコードの実行に必要となるすべてが含まれています。

MITオープン ソース ライセンスの基でソースをリリースし、また、.NETに対するユーザーの特許権を明確にするために、明示的な特許についての合意 (patent promise) を発行します。今朝、このプロジェクトがホストされるパブリックGitHubリポジトリを公開しました: https://github.com/dotnet/corefx

本日のソース リリースには、より新しいコア.NET Frameworkライブラリの多く (ImmutableCollections、SIMD、XML、MetadataReader) が含まれています。これらのライブラリは完全にオープンであり、貢献を受け付ける準備ができています。今後数週間から数か月にわたって、(現在はリポジトリにないですが、移動の最中であるコアCLRを含む) ソースのリポジトリへの移動を継続し、同様に貢献を受け付ける予定です。

このオープン ソース化は何を意味するか?

本日のオープン ソースの発表は、開発者が、(C#/VBコンパイラーから、CLRランタイム、コア.NET基本クラス ライブラリ、より高いレベルの.NET Web/データ/APIフレームワークまでのすべてを含む) 完全にサポートされ、完全にオープン ソースで、完全にクロス プラットフォームのサーバー/クラウド アプリケーション向けの.NETスタックを手に入れることを意味しています。

今日は.NETにとって心躍る日であり、新しいオープン ソースのプロセスによって、Microsoftの.NETチームが世界中の他の開発者とさらに深く協力できるようになります。その結果は、すべての人向けのさらに良い製品になります。

Linux、OS X上のコア.NET Frameworkの発表

先月、サンフランシスコで開催したクラウド イベントで、我々のCEO サティア ナデラは、次のようなスライドを示し、MicrosoftがどれだけLinuxを愛しているかについて話しました:

image

我々は、Azure (英語 / 日本語) をLinuxベースのアプリケーション向けの第一級のクラウド プラットフォームにするために、熱心に取り組んできており、Azure上で動作するすべてのVMの20%以上がLinuxベースであることを共有しました。実際、管理ポータルとコマンドライン ツールで完全に統合された、Azure上での使用が公式にサポートされる、5つのLinuxディストリビューションがあります。

コア.NETのLinux、OS Xへの持ち込み

本日、.NET側での我々のLinuxサポートを発表できて、興奮しています。.NETサーバー スタックのオープン ソース化に加えて、Linux、Mac OS向けの.NETコアの公式ディストリビューションをリリースする予定です。

これによって、.NETのサーバー/クラウド アプリケーションを構築し、Windows Server上、Linux上の両方でそのアプリケーションを実行できます。これによって、開発者が開発やターゲットにどのOSを使っているかにかかわらず、すべての開発者が.NETを使えるようになります。そして、完全にオープン ソースのランタイム上で、これを行えます。

我々は、Linuxへの移植を完了するために、Monoコミュニティと緊密に協力していきます。Monoコミュニティは、過去10年にわたって、.NETとLinuxを進展させる素晴らしい仕事をしてきました。オープン ソース ライセンスでの.NETコアのソースのリリースによって、我々は、今後さらに緊密に協力できるようになります。我々が使いたい、Monoが構築した多くのLinuxの拡張があります。同様に、.NETのソース コードを使えることによって、Monoが恩恵を受けられる改善もあります。本日の一連の発表は、すべての人にとっての大勝利です。

Visual Studio Communityエディションの発表

また、本日、素晴らしいアプリやソリューションを構築するためにさらに多くの開発者に力を与える、Visual Studioの新しい無料エディションをリリースすることを発表できて、興奮しています。

新しいVisual Studio Community 2013エディションは、フル機能のIDEです。これは、単一のIDE内の1つのソリューション ファイルで、複数の種類のプロジェクトをサポートし、Visual Studioで開発者が愛している生産性機能とIDE拡張機能のすべてを持っています (これは、Xamarin、ReSharper、VsVim、他の任意のVSIX拡張機能を使えることを意味しています)。

これは、次の方向けに、完全に無料で利用可能になりました:

  • 商用、または非商用プロジェクトに取り組んでいる、個人の開発者
  • オープン ソース プロジェクトに貢献している開発者
  • 学術研究やコース設定の方 (たとえば、学生、先生、教室、オンライン コース)
  • 商用/非商用プロジェクトにともに取り組んでいる5人以下の開発者を持つ、非エンタープライズ組織

本日からこれをダウンロード可能にしており、開発者は今すぐダウンロードして使い始められます。これを使うために参加する必要があるプログラムは、ありません。www.visualstudio.com (英語 / 日本語) にアクセスし、Downloadボタンをクリックすれば、準備完了です。

これによって、さらに多くの開発者が、Visual Studioを活用して、さらに良いアプリケーションを構築できるようになります。皆さんがVisual Studioで構築するアプリを楽しみにしています。

まとめ

ソフトウェア開発者になるには、今が一番良い時期です。ソフトウェアは、現在のデジタル環境で組織が成功できるようにするものです。ソフトウェアは、企業が顧客とより良くつながり、驚くべき新しいエクスペリエンスを提供し、新しい収益源を促進し、より効率的に経営できるようにするものです。

クラウドを使って、地球上のすべてのソフトウェア開発者が、完全にグローバルなリーチを提供するクラウド インフラストラクチャに支えられた、数百万ユーザーにリーチできるソリューションを、先行コストなしに作成、構築できるようになりました。個人の開発者が与えられるようになった影響は、現在、かつてないほどに大きくなっています。

Microsoftでの我々の目標は、開発者が信じられないほどに成功できるようにするプラットフォームとツールを、開発者に提供することです。これは、Microsoftの設立当初から我々が持っていた使命です。本日の.NETオープン ソース、クロス プラットフォーム、Visual Studio Communityエディションの発表によって、我々が構築した開発テクノロジが、さらに幅広い開発者によって活用できるようになります。このテクノロジで構築された新しいアプリやソリューションのいくつかを見ることができて、我々は本当に興奮しています。

前述の発表に加えて、ニューヨークからストリーミングされているConnect(); イベント (英語 / 日本語 / 日本語)で初めて、多数の新しい機能やサービスを発表、デモしています。こちらで (英語 / 日本語 / 日本語)、オンライン プレゼンテーションを視聴できます。また、今週発表した新しいVS 2015、.NET 5の機能のまとめについては、Somaのブログ ポスト (英語 / 日本語) をお読みください。

関連情報

Leave a comment