Windows AzureとOffice 365

先週のMicrosoft Office 365とSharePointのベータ リリースでは、一連の開発者向けの改善をはじめとする、いくつかの素晴らしい拡張が導入されました。開発者は、ASP.NET (ASP.NET WebフォームとASP.NET MVCの両方) を使ってWebアプリを作成することでSharePointを拡張したり、.NET 4.5の新しいワークフロー フレームワークを使ってカスタム ワークフローを作成することでSharePointを拡張したりすることが可能になりました。

さらによいことに、SharePointを拡張するために開発者が作成するWebアプリやワークフロー アプリを、Windows Azure上にホストできるようになりました。これらのソリューションをセキュアにパッケージしてデプロイするために、我々は、Office 365とWindows Azureにわたるエンド ツー エンドのサポートを提供します。

Office 365に統合されたWindows Azure Webサイトの開発

先月、我々はWindows Azureのメジャー アップデート (英語 / 日本語) をリリースしました。このリリースで導入された新サービスの1つが、「Windows Azure Webサイト」と呼ばれる機能です。これは、開発者が迅速かつ簡単にWebアプリをWindows Azureにデプロイできるようにします。先週リリースされた新しいOffice、SharePoint Server 2013、Office 365のプレビューによって、開発者はOfciceとSharePoint向けのアプリを作成し、それらをWindows Azure上でホストできるようになりました。

SharePoint向けのアプリを作成するために、(ASP.NET Webフォーム、ASP.NET MVC、ASP.NET Webページを含む) ASP.NETの任意のバージョンを使い、OAuth 2とWindows Azure Active Directoryを使って、これらのアプリをOffice 365で認証し、Office 365と統合できるようになりました。これによって、SharePoint内に格納されたデータをセキュアに作成/読み取り/更新し、Office 365内の高度なデータやドキュメント リポジトリーを統合できるようになります。

開発者が自分のWebアプリをWindows Azureで自らホスト可能にしたことに加えて、Office 365とSharePointの新バージョンは、開発者がカスタムWebアプリをパッケージしてOffice 365にアップロードすることも可能にしました。エンド ユーザーは、(Office 365内で利用可能な) OfficeとSharePointのストアの中でこれらのアプリをブラウズし、自分のSharePointソリューションにアプリをインストールできます。これによって、Office 365は、Windows Azure Webサイトとして、自動的にアプリのコピーのデプロイとプロビジョニングを行います。そして、アプリをインストールしたエンド ユーザーに代わって、Office 365がアプリを管理します。これは、開発者が、SharePointを拡張するカスタムWebアプリを作成して顧客に配布し (オプションで) ストアを介してソリューションを収益化する、極めて説得力のある方法を提供します。

このソリューションの構築方法と、OfficeとSharePoint向けの新しいクラウド アプリ モデルについてはこちらから (英語)、SharePoint向けアプリの構築方法についてはこちらから (英語)、より詳しく学ぶことができます。

Office 365と統合されたWindows Azureワークフローの開発

SharePointの新バージョンでは、開発者が、SharePointのアクション (たとえば、エンド ユーザーによるドキュメントのアップロードや、SharePointリスト内の項目の修正) に応じて、カスタムの.NET 4.5ワークフローを実行できるようになりました。.NET 4.5ワークフローの導入によって、SharePointワークフローが次のようになります。

  • (ステージとループの導入と、.NET 4.5 フローチャート ワークフローの活用によって) より表現力を豊かに
  • (REST/OData Webサービス、およびASP.NET Web APIエンドポイントを呼び出す機能のサポートによって) より接続性を高く
  • (SharePoint Server外部の、堅牢でスケーラブル、かつ一貫性のあるワークフロー ホストでワークフローを実行することによって) より制約なく

今月のOffice 365プレビューでは、開発者が簡単にワークフローを作成し、自分のSharePointソリューションにそのワークフローをアップロードできるようになりました。Office 365は、Windows Azure内でワークフローを自動的に実行するために、新しいWindows Azureワークフロー サービスを使います。開発者とOffice 365のお客様は、Windows Azure内に何もセットアップする必要はありません (Windows Azureアカウントを持つ必要すらありません)。Office 365とWindows Azureによって、エンド ツー エンドの統合が自動的に提供されるからです。

Office SharePoint Designerを使うか、またはVisual Studio 2012から、このワークフローを作成できます。Office SharePoint Designerでは、ユーザーは、ビジュアル デザイナー、または (Outlookのルール ウィザードに似た) テキスト ビューを介して.NET 4.5ワークフローを構築できます。

開発者は、Visual Studio 2012内で、新しいワークフロー デザイナーとOffice開発者ツールを使えます。

このワークフロー サポートは、SharePoint内のアクションの振る舞いをカスタマイズし、このカスタム ロジックをWidnows Azure内で実行するための、極めて簡単な方法を提供します。開発者やITプロがSharePointをカスタマイズしたり、自分でアプリをデプロイしたりすることなく (Office 365がすべてを引き受けるので、Windows Azureアカウントを登録することすらなく) これらすべては行われます。ワークフロー内から非同期REST/OData呼び出しが可能になったので、Windows Azureで実行しているカスタム機能/サービス (たとえば、ASP.NET Web APIを使って書かれたサービス) を呼び出し、そのデータやロジックをSharePointソリューション内で統合するようなワークフローを作成することが、極めて簡単になりました。

まとめ

Widnows AzureとOffice 365の今夏のアップデートは、多数の新しいクラウド機能を提供しています。各サービスを独立して使うこともできますし、さらに説得力のあるエンド ツー エンドのソリューションを開発するために、両サービスを一緒に活用することもできるようになりました。さらに学び、今日から始めるために、Office デベロッパー センター (英語) にアクセスしてください。

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