Azureでは、SQL ServerのライセンスをBYOL (ライセンス持ち込み) することも、分単位の課金で支払うこともできます。
- Azure > 価格 > Virtual Machines > SQL Server
- Azure Virtual Machines における SQL Server の概要
分単位の課金で支払いたい場合は、必ずAzure Marketplaceで公開されているSQL ServerのVMイメージを使う必要があります。
ここでは、SQL Server 2014 SP1を例にとりましょう。本稿執筆時点では、SQL Server 2014 SP1の3つのVMイメージが公開されています。これらのVMイメージは、Windows Server 2012 R2上にSQL Server 2014 SP1の各エディション (Enterprise、Standard、Web) がインストールされたものになります。
- Azure Marketplace > VM > SQL Server 2014 SP1
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/marketplace/virtual-machines/all/?term=SQL+Server+2014+SP1
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/marketplace/partners/microsoft/sqlserver2014sp1enterprisewindowsserver2012r2/
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/marketplace/partners/microsoft/sqlserver2014sp1standardwindowsserver2012r2/
- https://azure.microsoft.com/ja-jp/marketplace/partners/microsoft/sqlserver2014sp1webwindowsserver2012r2/
これらのVMイメージでは、Windows ServerやSQL Serverの英語版がインストールされていますが、日本のユーザーは日本語版の環境で利用したい場合が少なくないでしょう。
ここでは、これらのVMイメージの日本語化の手順をご紹介します。大まかな手順は、次の通りです。
(1) SQL Server VMの作成
(2) Windows Server英語版の日本語化
(3) SQL Server英語版のアンインストール
(4) SQL Server日本語版のインストール
(1) SQL Server VMの作成
まず、SQL ServerのVMイメージを基にVMを作成します。ここでは、「SQL Server 2014 SP1 Standard on Windows Server 2012 R2」を使うことにしましょう。
Azureポータル内のMarketplaceで検索するなどしてこのVMイメージを探すか、あるいは、次のリンクにアクセスして、VMを作成します。
- Azure Marketplace > SQL Server 2014 SP1 Standard on Windows Server 2012 R2
- Azureポータル > SQL Server 2014 SP1 Standard on Windows Server 2012 R2
(2) Windows Server英語版の日本語化
VMが起動したら、リモート デスクトップでVMにアクセスします。Windows Server英語版のため、UIも英語になっています。
次のドキュメントなども参考にして、Windows Serverの日本語化を行います。
- SQL Server のローカル言語版 > ローカライズ バージョンのサポートのためのオペレーティング システムの構成
具体的には、コントロール パネルの「言語」で「日本語」を追加し、一番上に移動します。
この「日本語」のオプションに進み、言語パックのダウンロード、インストールを行います。
コントロール パネルの「日付と時刻」で、タイムゾーンを既定のUTCからJST (日本時間) に変更します。
コントロール パネルの「地域」で、場所を「日本」、システム ロケールを「日本語 (日本)」に変更します。システム ロケール変更後に再起動を行います。
VM再起動後に再度リモート デスクトップで接続し、UIが日本語になっていることを確認します。
(3) SQL Server英語版のアンインストール
コントロール パネルの「プログラムと機能」で、「Microsoft SQL Server 2014 (64-bit)」をアンインストールします。ウィザードでは、MSSQLSERVERインスタンスを選択します。
(4) SQL Server日本語版のインストール
TechNet Evaluation Centerで、SQL Serverの評価版を入手します。ここでは、SQL Server 2014 SP1 (64ビット、日本語) のISOイメージをダウンロードします。
- TechNet Evaluation Center > SQL Server 評価版ソフトウェア
ISOイメージをマウントし、setup.exeを起動します。インストーラーでは、既定では評価版のインストールになっているので、次のパスにあるファイルに格納されているPIDを、プロダクト キーとして指定します。
C:\SQLServer_12.0_Full\x64\DefaultSetup.ini
データベース エンジン サービス、管理ツールなど、必要な機能を選択して、インストールします。
SQL Server Management Studio (SSMS) で、ローカルホストのデータベース エンジンに接続します。SSMSのUIやデータベース エンジンの言語が日本語になっていることを確認します。
これで、Azure上で日本語環境のSQL Serverを分単位の課金で使えるようになりました。
関連情報
- SE の雑記 > SQL Server インストール済み仮想マシンの SQL Server を日本語に変更する際の作業メモ (2015/01/14)
- S/N Ratio > Windows Azure 仮想マシン上のWindows Server 2012の日本語化 (2012/10/01)